翻译 2017年10月15日(日) 天声人语 每日余录
天声人语:神戸製鋼の「暗黙知」 神户制钢所的“隐性知识”
半沢(はんざわ)直樹シリーズで知られる作家、池井戸(いけいど)潤さんには企業の不祥事に切り込む小説が多い。『七つの会議』は不正に手を染めたメーカーが舞台である。耐火性などのデータを捏造(ねつぞう)して鉄道用の座席を安く製造し、取引先に納入していた▼作中、不正をたくらむ人物がこう述べている。「商売なんてのはな、売ったもん勝ちだ……強度が落ちるといったところで、とんでもない大事故でも起きない限り、それが試される場面なんてないんだよ」
凭借半泽直树系列出名的作家池井户润创作了许多追问企业丑闻的小说。其中,《七场会议》的故事舞台被设定在染指非法勾当的制造厂商。他们通过捏造耐火性能等的数据来制造廉价的列车用座位,然后交付给客户。▼小说中,有个心术不正的人物说道:“做生意这种事,卖出去就赢……就算是质量下降了,只要没发生不得了的大事故,怎么都能应付过去。”
▼完成した列車に乗る人など眼中にない台詞(せりふ)である。似たようなことを口走った者が、もしやこの会社にもいたか。神戸製鋼所で長年にわたり、アルミや鉄の強度を偽る不正が続いていた▼「安全検査の結果が思わしくなく、うその数字を書いた」「検査していないのに数字を入れた」。やり口の単純さが闇の深さを物語るかのようだ。そのアルミや鉄は列車や車、航空機などで使われ外国企業にも納められている。不安と不信を輸出してしまった
▼说这种话是不把列车造好后要承载的人们放在眼里。或许下面这家企业里也有人无意间说过类似的话。多年来,神户制钢所一直在伪造铝、铁制品的强度数据。▼“安全检测结果不理想,于是就填写了虚假数据”“还未检测便填写数据”。手段之单纯好似道出了黑幕之深。神户制钢所生产的铝、铁制品被应用于列车、汽车、飞机等领域,甚至还供应给国外企业。造假行为如同是在出口不安与不信。
▼ものづくりで使われる言葉に「暗黙知」がある。現場で身につくコツのようなもので、言葉にするのも難しい。そこに日本の製造業の強みがあるとされてきた。蔓延(まんえん)した不正が暗黙知の一つだったとは考えたくもない▼国際競争や納期に追われていたと報じられる。「誰にだって、苦しい事情ってのは存在するんだよ。だけど、そんなのは不正の理由にはならねえ」。小説で池井戸さんが主人公に語らせている。当然が当然でなくなる瞬間がこわい。
▼制造业用语中有个词叫“隐性知识(Tacit Knowledge)”,指的是在工作第一线掌握的,很难用语言描述的类似于窍门的知识。人们一致认为日本制造业的强项就在那些隐性知识上。笔者可不想将蔓延开的不正之风也当做一种隐性知识。▼有报道称,造假行为是迫于国际竞争和交货期限。“谁都有不容易的地方。但是,不容易不能成为干坏事的借口。”池井户先生让小说主人公说出了这句话。理所当然变得不理所当然的瞬间让人胆寒。
余录:铁路
東京駅を間近に見下ろす絶景の場所がある。旧東京中央郵便局の跡に建つJPタワーの6階にある屋上庭園だ。観光客らにまじって、鉄道好きの子どもが親に連れられてやってくる▲山手線に京浜東北線、東海道線、常磐線特急も走る。その向こうにはさまざまな新幹線。子どもの目の高さでもガラスのフェンスを通して、行き交う列車が見える。「きたあー」と歓声があがる。手を振る子もいる
有个地方可以就近俯视东京站的绝妙景色,这就是位于JP Tower大楼6层的屋上庭园,该楼矗立在旧东京邮政局所在地。在一大片游客中,喜欢铁路的孩子们跟着父母来到这里。▲经过这里的除了山手线、京滨东北线、东海道线,还有常磐线特急。而它们的对面则是各条新干线。即便以孩子们的身高,也可以透过玻璃窗看到往来的列车。他们兴奋地喊着“来啦”,有的还挥着手。
▲「鉄道には何か『宿るもの』があります。だから『きかんしゃトーマス』など擬人化されることも多い」。福山市立大准教授で「子どもはなぜ電車が好きなのか」(冬弓舎)を書いた弘田陽介さんの解説だ。お金がない求職中、「電車でも見に行こうか」と子どもと出かけ、飽きずにながめる姿を不思議に思って本にした▲教育学が専門の弘田さんは、見せるだけでなく乗せることの意味も指摘する。列車の中は社会経験の場であり、見知らぬ人とのかかわりや社会性を学ぶきっかけになる。それは家庭の延長にあるマイカーでの移動では得られないものだという
▲“铁路上似乎‘住着’什么,所以会有许多像是《托马斯和朋友》那样的列车拟人化作品。”福山市立大学副教授弘田阳介在他的《孩子们为什么喜欢电车》(冬弓舍)一书中讲解道。在穷困的求职时期,他带着孩子外出“去看电车”,并对其不厌其烦的样子产生了好奇,于是创作了这本书。▲教育学专业的弘田先生不仅带孩子看列车,还告诉孩子乘坐列车的意义:列车是学习社会经验的地方,有机会学到社会性和如何同陌生人交往。这些都是通过属于家庭的延伸的乘私家车外出所不能获得的。
▲子どもは外の景色や車内の広告、周りの大人にも興味を持つ。だから、子どもといろいろな話をしようと説く。列車で子どもは社会勉強をしていると思えば、落ち着きがなくても、少々騒々しくても大きな心で受け止められそうだ▲鉄道は町と町を結び、人と人をつないでいる。走る姿は人々をワクワクさせ、想像力をかきたててきた。出会いや別れも、ともにある。「鉄」学の道は奥深い。
▲孩子们对车外的景色、车内的广告以及周围的大人都会抱有兴趣。因此,弘田先生建议大人们应该多和列车上的孩子说说话。如果能想成他们正在列车上学习社会的话,即使不安静、有些吵闹,估计大人们也能大度地接受。▲铁路连通着一个个地方,联系着一个个人。无论是迎面开来还是背驰而去,列车疾驰的画面一直让人们兴奋愉悦,挑动着人们的想象力。“铁”学(注:“铁学”和“哲学”发音相同)之路非常漫长。
半沢(はんざわ)直樹シリーズで知られる作家、池井戸(いけいど)潤さんには企業の不祥事に切り込む小説が多い。『七つの会議』は不正に手を染めたメーカーが舞台である。耐火性などのデータを捏造(ねつぞう)して鉄道用の座席を安く製造し、取引先に納入していた▼作中、不正をたくらむ人物がこう述べている。「商売なんてのはな、売ったもん勝ちだ……強度が落ちるといったところで、とんでもない大事故でも起きない限り、それが試される場面なんてないんだよ」
凭借半泽直树系列出名的作家池井户润创作了许多追问企业丑闻的小说。其中,《七场会议》的故事舞台被设定在染指非法勾当的制造厂商。他们通过捏造耐火性能等的数据来制造廉价的列车用座位,然后交付给客户。▼小说中,有个心术不正的人物说道:“做生意这种事,卖出去就赢……就算是质量下降了,只要没发生不得了的大事故,怎么都能应付过去。”
▼完成した列車に乗る人など眼中にない台詞(せりふ)である。似たようなことを口走った者が、もしやこの会社にもいたか。神戸製鋼所で長年にわたり、アルミや鉄の強度を偽る不正が続いていた▼「安全検査の結果が思わしくなく、うその数字を書いた」「検査していないのに数字を入れた」。やり口の単純さが闇の深さを物語るかのようだ。そのアルミや鉄は列車や車、航空機などで使われ外国企業にも納められている。不安と不信を輸出してしまった
▼说这种话是不把列车造好后要承载的人们放在眼里。或许下面这家企业里也有人无意间说过类似的话。多年来,神户制钢所一直在伪造铝、铁制品的强度数据。▼“安全检测结果不理想,于是就填写了虚假数据”“还未检测便填写数据”。手段之单纯好似道出了黑幕之深。神户制钢所生产的铝、铁制品被应用于列车、汽车、飞机等领域,甚至还供应给国外企业。造假行为如同是在出口不安与不信。
▼ものづくりで使われる言葉に「暗黙知」がある。現場で身につくコツのようなもので、言葉にするのも難しい。そこに日本の製造業の強みがあるとされてきた。蔓延(まんえん)した不正が暗黙知の一つだったとは考えたくもない▼国際競争や納期に追われていたと報じられる。「誰にだって、苦しい事情ってのは存在するんだよ。だけど、そんなのは不正の理由にはならねえ」。小説で池井戸さんが主人公に語らせている。当然が当然でなくなる瞬間がこわい。
▼制造业用语中有个词叫“隐性知识(Tacit Knowledge)”,指的是在工作第一线掌握的,很难用语言描述的类似于窍门的知识。人们一致认为日本制造业的强项就在那些隐性知识上。笔者可不想将蔓延开的不正之风也当做一种隐性知识。▼有报道称,造假行为是迫于国际竞争和交货期限。“谁都有不容易的地方。但是,不容易不能成为干坏事的借口。”池井户先生让小说主人公说出了这句话。理所当然变得不理所当然的瞬间让人胆寒。
余录:铁路
東京駅を間近に見下ろす絶景の場所がある。旧東京中央郵便局の跡に建つJPタワーの6階にある屋上庭園だ。観光客らにまじって、鉄道好きの子どもが親に連れられてやってくる▲山手線に京浜東北線、東海道線、常磐線特急も走る。その向こうにはさまざまな新幹線。子どもの目の高さでもガラスのフェンスを通して、行き交う列車が見える。「きたあー」と歓声があがる。手を振る子もいる
有个地方可以就近俯视东京站的绝妙景色,这就是位于JP Tower大楼6层的屋上庭园,该楼矗立在旧东京邮政局所在地。在一大片游客中,喜欢铁路的孩子们跟着父母来到这里。▲经过这里的除了山手线、京滨东北线、东海道线,还有常磐线特急。而它们的对面则是各条新干线。即便以孩子们的身高,也可以透过玻璃窗看到往来的列车。他们兴奋地喊着“来啦”,有的还挥着手。
▲「鉄道には何か『宿るもの』があります。だから『きかんしゃトーマス』など擬人化されることも多い」。福山市立大准教授で「子どもはなぜ電車が好きなのか」(冬弓舎)を書いた弘田陽介さんの解説だ。お金がない求職中、「電車でも見に行こうか」と子どもと出かけ、飽きずにながめる姿を不思議に思って本にした▲教育学が専門の弘田さんは、見せるだけでなく乗せることの意味も指摘する。列車の中は社会経験の場であり、見知らぬ人とのかかわりや社会性を学ぶきっかけになる。それは家庭の延長にあるマイカーでの移動では得られないものだという
▲“铁路上似乎‘住着’什么,所以会有许多像是《托马斯和朋友》那样的列车拟人化作品。”福山市立大学副教授弘田阳介在他的《孩子们为什么喜欢电车》(冬弓舍)一书中讲解道。在穷困的求职时期,他带着孩子外出“去看电车”,并对其不厌其烦的样子产生了好奇,于是创作了这本书。▲教育学专业的弘田先生不仅带孩子看列车,还告诉孩子乘坐列车的意义:列车是学习社会经验的地方,有机会学到社会性和如何同陌生人交往。这些都是通过属于家庭的延伸的乘私家车外出所不能获得的。
▲子どもは外の景色や車内の広告、周りの大人にも興味を持つ。だから、子どもといろいろな話をしようと説く。列車で子どもは社会勉強をしていると思えば、落ち着きがなくても、少々騒々しくても大きな心で受け止められそうだ▲鉄道は町と町を結び、人と人をつないでいる。走る姿は人々をワクワクさせ、想像力をかきたててきた。出会いや別れも、ともにある。「鉄」学の道は奥深い。
▲孩子们对车外的景色、车内的广告以及周围的大人都会抱有兴趣。因此,弘田先生建议大人们应该多和列车上的孩子说说话。如果能想成他们正在列车上学习社会的话,即使不安静、有些吵闹,估计大人们也能大度地接受。▲铁路连通着一个个地方,联系着一个个人。无论是迎面开来还是背驰而去,列车疾驰的画面一直让人们兴奋愉悦,挑动着人们的想象力。“铁”学(注:“铁学”和“哲学”发音相同)之路非常漫长。