1971
[浅川マキII]
浅川マキ(vo)、成毛 滋(g)、つのだひろ(ds)、原田政長(b)、南里文雄(tp)、他
コーラス:ゴビンダース
前作の実質プロデューサーであった寺山修司の作詞作品がこのアルバムには、三作、さらになかにし礼、喜多条忠作詞の作品もある。これらは、土着的、演歌的な浪漫の世界をひきずったファーストの延長とも言える作品であるが、一方で、インドのトラディショナル「ゴビンダ」や黒人霊歌「Go Down Moses」、ブルースの「ジンハウス・ブルース」などがちりばめられ、これらの楽曲が不思議な違和の光を放っている。寺山修司の引力圏から離れ、より「浅川マキの世界」へと向かった1枚といえるかもしれない。
このアルバムの白眉は新宿花園神社での録音による「朝日のあたる家」。これは、もう、まさしく時代の音だなぁ。
ちなみに70年代のマキのアルバムのプロデュースは後にりりぃ・森田童子なども担当する寺本幸司、ディレクションは越路吹雪担当で知られた渋谷森久である。
浅川マキⅡ的短评(17)