〈住宅〉の歴史社会学
新曜社 / 2008-10出版
简介

よい暮らしを望むとき、現代人はしばしばその舞台である住宅を良くすることに思いを馳せます。若年ホームレス、孤独死など世間を騒がせる社会現象には、いまの住宅が「身の丈にあっていない」、という共有された「住宅難」の感覚があるようです。筆者はこの住居への感覚の来歴を追って、人びとが住宅について何を問い求めてきたかの歴史をひも解き、その答えとして示された模範=モデルハウスの変遷をたどります。明治末から急増する住宅をめぐる言説が、やがて総力戦体制において制度的な基盤を与えられていく社会的な形成過程を明らかにしつつ、「メディアとしての住宅」の作用によってもたらされた住居をとりまくシステムまでも問いなおした野心作です。著者は信州大学人文学部准教授。