“非中国”推理 将来达到什么位置?

阿井幸作
我在日本海外推理综合网站“翻译推理大奖组织”里发表《莫比乌斯的圈套》的评论,以下全文都复制过来了。(仅日文)

第39回:ループもの中国ミステリ『莫比烏斯的圈套(メビウスの罠)』(執筆者・阿井幸作)

帯に中国版『トライアングル』とあるように、今作は同じく軒弦の『五次方謀殺』(2015年)同様ループものです。唐洛桜がタイムスリップのできる不思議なリモコンを使い、殺人事件を食い止めるために当日の2月6日を繰り返すという話なのですが、様々な時間軸の唐洛桜がリモコンを使うせいで同次元に複数の唐洛桜が存在してしまい、彼女は「自分」が龍笑愚を殺すシーンを目撃した後にこのループから脱出すべく様々な「自分」たちと相談し、「自分」の犯行を止めるように対策を練ります。
 
『五次方謀殺』は殺人事件を起こした犯人に同情した主人公が、ひょんなことから殺人事件発生前にタイムスリップできる機械を手に入れて犯罪を未然に防ごうとしたところ、全く防げないばかりかタイムスリップを繰り返すうちに自分自身にも危険が及ぶという話でした。
 被害者でも犯罪者でもない主人公がタイムスリップをして、Aの犯行を止めたら今度...
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我在日本海外推理综合网站“翻译推理大奖组织”里发表《莫比乌斯的圈套》的评论,以下全文都复制过来了。(仅日文)

第39回:ループもの中国ミステリ『莫比烏斯的圈套(メビウスの罠)』(執筆者・阿井幸作)

帯に中国版『トライアングル』とあるように、今作は同じく軒弦の『五次方謀殺』(2015年)同様ループものです。唐洛桜がタイムスリップのできる不思議なリモコンを使い、殺人事件を食い止めるために当日の2月6日を繰り返すという話なのですが、様々な時間軸の唐洛桜がリモコンを使うせいで同次元に複数の唐洛桜が存在してしまい、彼女は「自分」が龍笑愚を殺すシーンを目撃した後にこのループから脱出すべく様々な「自分」たちと相談し、「自分」の犯行を止めるように対策を練ります。
 
『五次方謀殺』は殺人事件を起こした犯人に同情した主人公が、ひょんなことから殺人事件発生前にタイムスリップできる機械を手に入れて犯罪を未然に防ごうとしたところ、全く防げないばかりかタイムスリップを繰り返すうちに自分自身にも危険が及ぶという話でした。
 被害者でも犯罪者でもない主人公がタイムスリップをして、Aの犯行を止めたら今度はBが殺人を犯すと言った波状攻撃をどう防ぐかを描いたのが『五次方謀殺』なら、今作は犯罪者である主人公が自分を人殺しにさせないように対策を取ると、別次元から来た別の自分が結局殺人を犯すという内容です。
 
 本書は山奥の屋敷で人1人の殺人事件を止めるためだけにリープとループを繰り返すという非常に小さな世界の中で展開するSF密室ミステリであり、そのゴールは完全犯罪ではなく、過失で犯してしまった殺人をなかったことにすることです。序盤ですでに唐洛桜が犯人であることが語られ、更にあらすじに書いた「怪しい人影」の正体は別の時間軸から来た唐洛桜であり、彼女が密室から消失できたのはリモコンを押して他の次元にワープしたからであるという身も蓋もない真相が判明し、フーダニットの楽しみは早々になくなります。
 
 唐洛桜が何度も繰り返し過去に戻って、犯行を未然に防ぐために状況の隙間や瑕疵を見つけて解決策を試す様子が執拗に描かれますが、ループもの特有の「あちらを立てればこちらが立たず」状況が発生し、事件を防いだと思いきや予期せぬ場所で別の事件が発生して結局死人が出てしまったり、唐洛桜1の世界で未然に防いでも唐洛桜2の世界では事件が発生しているので結局事件が起こったことになってしまいます。そこで彼女たちは相談をして事件を発生させない最適な行動を導き出すのですが、その詰め将棋的な描写が本書の魅力の一つです。
 
■巻き込まれ型の探偵■
 コナンや金田一少年は行く先々で事件に遭遇するので、ネットでは他の登場人物に対する『死神』や『死亡フラグ』として扱われていますが、軒弦の名探偵・慕容思炫も同じく探偵的気質を発揮してどこでも事件と出会いますが、『五次方謀殺』でも今作でも彼は主人公ではなく脇役として出演しているので、むしろ巻き込まれる不幸な人物でしょう。彼の恐ろしいところは判断材料が揃いさえすればそれがどんな非現実的な結論であっても一切疑いなく推理を披露するところであり、今作でも唐洛桜が時間をループして複数の「唐洛桜」がいることを看破します。私が彼を推理マシーンと言う理由がこれであり、彼は物語の中心にはいないのに、しかし脇役として存在感を出せるという特徴を持ち、特に立ったキャラでもないのにシリーズ主人公を張れるというゴルゴ13みたいな役割を持っています。
 

■非中国的ミステリ■
 最近本稿で紹介したミステリはどれも「中国ミステリ」と呼べる中国的特色を持った作品でしたが、本作は、というより軒弦は今までずっと舞台が中国ではなくとも成立する非中国的ミステリ作品を書き続けています。
 中国的ミステリが主流になり、「中国要素がないミステリは売れづらい」という声も上がる中で、ストーリーよりも舞台設定やトリックを重視する作家が今後中国ミステリ業界でどのような活躍を見せるのか。軒弦がその試金石になると思います。



我认为轩弦坚持写“非中国”推理小说,偏向于推理和设定反而不注重故事背景,故事发生在中国,但并不是说故事一定以中国为背景。近年来,中国推理界越来越出现“本土化”的作品,中国以及日本关注的是把中国要素和推理要素融合起来的作品,但轩弦创作的推理作品几乎都是“非中国”。
将来,以轩弦为首的“非中国”推理小说家发表什么样的作品,他把中国推理发展到什么程度,我很感兴趣。

原始链接(只有日文)
http://honyakumystery.jp/4544
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