keren
2017-10-04 21:04:33

9年ぶりにこの小説を読んだ。粗筋をすっかり忘れていたのにはちょっと驚いた。自分の手で書いた感想、自分で調べて書いた言葉の意味など、頭の中に少しも残っていない。覚えているのはただこの小説の名前だけだ。人間の記憶力がこの程度なのは不思議だと思う。でも、忘れたいのに、一生忘れられないこともある。記憶は確かに頼りない物だ。9年後の「私」が形成されるにあたり、この小説がどのような影響を与えたのかは全くわからない。もしかしてこれこそいわゆる無意識に潜んでいる「私」なのか。

ところが、主人公の北山は記憶の中の自分のことをはっきりわかっている。疎外された自分。他人のことを信頼する能力がなくなった自分。自己中心の自分。他人を見殺しにする自分。そのような自分は堀川を愛することができない。愛することができないというより、死に行く堀川を見殺しにすると言ったほうがいいだろう。

最初に北山の心を惹くものは何か。堀川の顔の美しさ?あるいはその顔の中に潜んだ苦しげな表情?多分その苦しげな表情から慰めをもらった。自分の傷だらけの心がその苦しげな顔の下の魂と通じ合い、慰められたと思ったのかもしれない。しかし、

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9年ぶりにこの小説を読んだ。粗筋をすっかり忘れていたのにはちょっと驚いた。自分の手で書いた感想、自分で調べて書いた言葉の意味など、頭の中に少しも残っていない。覚えているのはただこの小説の名前だけだ。人間の記憶力がこの程度なのは不思議だと思う。でも、忘れたいのに、一生忘れられないこともある。記憶は確かに頼りない物だ。9年後の「私」が形成されるにあたり、この小説がどのような影響を与えたのかは全くわからない。もしかしてこれこそいわゆる無意識に潜んでいる「私」なのか。

ところが、主人公の北山は記憶の中の自分のことをはっきりわかっている。疎外された自分。他人のことを信頼する能力がなくなった自分。自己中心の自分。他人を見殺しにする自分。そのような自分は堀川を愛することができない。愛することができないというより、死に行く堀川を見殺しにすると言ったほうがいいだろう。

最初に北山の心を惹くものは何か。堀川の顔の美しさ?あるいはその顔の中に潜んだ苦しげな表情?多分その苦しげな表情から慰めをもらった。自分の傷だらけの心がその苦しげな顔の下の魂と通じ合い、慰められたと思ったのかもしれない。しかし、あの魂が却って自分に慰めを求めようとすることがわかったら、逃げ出そうとする。それどころか、もうすぐ死ぬのを見通したとき、ほっておこうと思った。愛する能力をすでに失っていたのは悲しいことだ。

戦争のせいか。そいうわけではないかもしれない。現代社会には愛する能力がない人間もいっぱいいる。誰もが自分の価値を認め、それと相当する価値を見出す。道徳などに縛られて、本気で好きな人と別れたり、失った恋人の代理と付き合ったりしている。不条理で、虚しい世の中に生きてる現代人は北山とは同じじゃないだろうか。世の中に純愛が一体あるかはずっと心の中に響いている質問だ。やっぱりあるかな。多分この世界が崩壊するとき、死ぬときには、周りの一切を気にせず、本音を吐くことができるだろう。

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