色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 7.9分
读书笔记 第94页
魚ノ楽シミ

君は近々東京での大学に戻っていくだろう?

そして現実の人生に復帰していく。しっかりそいつを生きるんだな。いくら薄っぺらで平板であっても、この人生には生きるだけの価値がある。そいつは俺が保証するよ。アイロニーとか逆説とか、そういうのは抜きでな。俺にはただ、その価値なるものがいささか負担になっているだけだ。そいつをうまく背負いきることができない。たぶん生まれつきそういうのに向いていないんだ。だから死にかけた猫みたく、静かな暗いところに潜り込んで、その時が来るのを黙々と待っている。それはそれで悪くない。しかし君は違う。君にはそいつが背負いきれるはずだ。論理の糸を使って、その生きるだけの価値なるものを、自分の身になるだけうまく縫い付けて行くんだな。

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